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心疾患に関する基礎情報

余暇の身体活動量が増えれば増えるほど循環器疾患のリスクが低下する

身体活動(physical activity)とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する全ての動作であり、仕事や余暇の運動を含めた1日の平均的身体活動時間を示す。
 
身体活動量と心疾患に関して大規模のコホート研究が複数実施されている。寺島ら(2011)が行った高齢者対象とした研究では、身体活動量と冠動脈拡張の増加が関連していること明らかにした。また、コペンハーゲンの104046人対象とした10年間の追跡調査(2021)によると、余暇の身体活動は、心血管疾患リスクの低下による死亡率と関連しているが、職業的な身体活動が高いと心血管疾患リスクも高くなること報告されている。
踏まえて、循環器疾患の発症及びこれらを原因として死亡に至るリスクを減らすためには、余暇の身体活動量を増やすことと共に、定期的循環器検診をすることが重要である。

●突然死の原因の大半は心臓のトラブル

心疾患の恐ろしいところは、もう1つあります。それは、「ある日、突然命を奪われる」ことが少なくないということです。

初発症状から24時間以内に死亡することを「突然死」といい、働き盛りを襲う突然死の半数以上が心臓のトラブルによるものです。

心臓に関する突然死の原因で最も多いのは、急性の心筋梗塞です。そのほかにも心臓弁膜症や心筋症などがありますが、いずれも心臓を停止させる直接の原因は、多くが心室細動という不整脈です。

 

狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は生活習慣病の1つでもあり、おもな誘因のほとんどが生活習慣にあります。減塩や栄養バランスのとれた食事を心がけ、禁煙、節酒、適度な運動を習慣にするなど、生活習慣を改善すれば、予防できる可能性がとても高いということです。

まずは健診の結果などから、虚血性心疾患の危険因子を持っているかどうかを知り、危険因子が1つでもあれば、直ちに生活習慣を見直し、改善に努めましょう。

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